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蒼く熱く喘ぐ

第4章 涙の痛い初体験

 

 加奈と雅人は、部活動でお互いに顔を合わせても、話をすることもがきなかった。気まずい思いが胸の中を占めていた。

「加奈、何かあったの?」
 ここ2、3日の加奈の様子を心配したのか、優美が帰り道でぽつりと聞いた。
「何でもないよ、それより優美」
「なに?」
「優美のほうこそ、うまくいきそうなの?」
 加奈は自分と雅人の話題から話をそらそうと、優美と一哉の関係を聞いた。
「う、うん、友達ね、友達ってとこね」
「ふーん」
「ここんとこ、加奈の様子、おかしいよ」
 加奈が再び聞いた。
「なんでもないって」
「ならならいいけど」
 加奈と優美はこの後、とりとめもない話をしながら、いつもの別れ道まできた。
「じゃ明日ね」
「うん、またね」
 優美はそのまま、大通りを真っ直ぐ進む。
 加奈は小路に入っていった。
 加奈がもうすぐ家につくというところで、携帯の着信メロディーがなった。
 加奈はあまりあわてることもなく、鞄の中から携帯電話をとりだす。慌てなかったのには、理由があった。その着信メロディーはメール受信の合図であることがわかっていたからだった。
(誰だろ、優美かな?)
そう思いながらも、ひょっとして雅人からかもしれないという期待感も込めて、携帯を見る。
 期待通りだった。(やった)と思った。だけどそれは一瞬。メールの文面が嬉しい内容とばかりは限らない。
 加奈の心にさざなみがたった。
 おそるおそる、画面を見た。
「ねえ、気がむいたらでいいけど、電話ほしい。雅人」

 加奈はすぐに画面を切り替え、雅人の番号にダイアルする。
「おっ、加奈。メール見てくれた?」
「うん」
「電話してくれてサンキュー」
「う、うん」
「あのさ、この前いきなりあんなことになって、俺、加奈に悪いことしたなーって」
「そんなことないよ」
「だって、あれからちょっときまづいような感じになったしさ」
「うん」
「だから俺、ちょっと加奈に話かけられなくて」
「私のほうも、なんか、どういう顔していいかわからなくて」
「だからこのままじゃまずいかなっと思って」
「うん」
「これからは、今までみたいにしていかないか」
「いいよ、私もそのほうがいい」
 それから二人は少し話をして、携帯を切った。
 加奈は携帯を鞄にしまいこむと、再び歩きはじめた。
(よかった、このまま雅人さんとのこと、終わるかもしれないと思った。でも、今までどおりに戻れるからよかった。)
 玄関のドアを開け、笑顔で
「ただいまー」
と声を掛け、加奈は家の中に入っていった。

 それから数日後の土曜日の帰り道。
 加奈と雅人は久し振りに二人で談笑しながら下校していた。2人の関係はすっかり元に戻っていた。まるで何事もなかったかのように。以前と同じに戻れたのは嬉しかったが、あれ以来身体に触れようとしない雅人がじれったくもあった。
 明くる日の日曜日、午前中に部活動を終えた加奈と雅人は、一旦それぞれの家に帰ってから雅人の家で遊ぶ約束をした。
「雅人くん、じゃ着替えたら遊びにいくね」
「うん、じゃ俺、家で待ってるから」
 加奈と雅人は、言葉を交わしてから一旦別れた。
(ふたりっきりで、雅人さんと・・・)
 期待が大きくなっていく自分に気付き、ひとり顔を赤らめる加奈だった。

 自分家に向かってしばらく歩きはじめてから雅人は、音楽室に忘れものをしてきたことに気がついた。
(あっ、いけね。大事なもの忘れてきちゃったよ)
 雅人は時計を見る。
(そうだ、今から忘れ物をとってから家に戻っても、加奈より遅くなってしまう)
 そう思った雅人は、携帯電話をポケットから取り出すと、加奈に電話を掛ける。
「もしもし、加奈?」
「あっ、雅人くん、どうしたの」
「あのさ、学校に大事な物忘れてきちゃって、今、学校に戻ってるとこなんだけど」
「そうなの」
「それで、加奈は今どのへん」
「もう家の前だよ」
 雅人はそれを聞き、少しだけ間を置いて、
「それじゃさ、加奈着替えたら、学校にきてくれよ、それから俺のとこへ一緒にいこうぜ」
「うん、わかった」
二人学校で落ち合うことを決めると電話を切った。

 玄関のドアを開け、家の中に入ると、加奈はすぐに自分の部屋に入った。鞄をベットの上に放り投げるようにする。
 制服のブレザーを脱ぎ、スカートのジッパーを降ろしてするりと床の上に落す。
 ブラウスと真っ白なパンティー一枚の姿になった加奈は、ブラウスのボタンを一つ一つ外していく。
(下着を替えていこうかなぁ)
 ふと、そんな思いが頭の中をよぎる。
 ブラウスのボタンを外し終えた加奈は、それを脱ぎ、鞄のほうり投げられたベットの上に静かに置いた。
 タンスの引出しを開け、中に入っている、沢山のパンティーの中から、ブルーに赤のチェックの入ったお気に入りのかわいいパンティーを取り出す。
 それを片手にもったまま、加奈は今まで履いていた白いパンティーを脱いだ。かわりに手にもっていたブルーに赤いチェックのパンティーを履いた。
(ブラはいいっか)
 加奈はそう思った。
 加奈は、別に雅人に求められることを期待していたわけではなかった。
 処女の加奈であっても少し汚れたパンティーでは、この前のような事があったとき恥ずかしい。そう思ってパンティーを替えたのだった。
 女のあそこの匂いがパンティーに染み付くことなど、加奈は当然知っていた。
 それから素早く、お気に入りの服を着ると、部屋を出て階段を降りる。
「あら、加奈、出かけるの?」
 階段の下で加奈の母親が立って、加奈に声を掛ける。
「うん、友達のところ」
「うん」
「優美ちゃん?」
「そうだよ、夕方には帰るから」
雅人と会うのに、加奈は優美と会うのだと、母に嘘をついた。
 別に加奈の母親は、男女交際にうるさいわけでもなかったが、加奈は少し恥ずかしいという気持ちもあり、母に嘘をついた。雅人とのこの前の一件が、加奈を余計にそうさせたのかもしれない。

 加奈は家を出で、大通りまでくると、携帯電話を取り出して、雅人に掛ける。
「雅人さん?加奈だけど」
「ああ」
「今どの辺?」
「もうじき、学校につくところだよ」
「私は、いま家出て、少し歩いたところ」
「じゃ、音楽室で待ってるよ」
「でも、私、着替えてきたから、学校の中に入れないよ」
「あっ、そうか」
「うん、だから、校門の近くで待ってるよ」
「わかった、俺も忘れ物とったら、校門まで出てるよ」
「じゃ、後で」
「じゃね」
 加奈は電話きり、学校に向かって歩きはじめる。
 先に学校に着いた雅人は、校門をくぐると、生徒用玄関に向かう。
(今日はやけに人が少ないな)  音楽室までの階段を登りながら、普段の日曜日よりも、部活動をしている生徒が少なく、シーンと静まりかえった校舎内に気がついて、雅人はふと思ったのだった。雅人は音楽室までくると、忘れ物を手にとると、あることを思いついた。
(今日は、人も少ないから、ここで少し遊んでいくか)
 誰もいない音楽室で携帯電話で、加奈に電話をする。
「加奈? 俺だけど、あのさ、音楽室までこいよ」
「え―、だめだよ」
「いいって、誰もいなしさ」
「そんなこと言ったって、加奈、私服だよ」
「ほかの部活の連中も、なんか今日はやってないみたいで、校舎の中に人がいないんだよ」
「誰かに聞かれたら、なんて言えばいいの」
「そんなの、忘れ物とりきたって言っとけばいいよ」
「わかった、もうすぐ、着くから、音楽室いくね」
「ほーい、じゃまってるよ」
 雅人がなんで、音楽室にくるように言ったのか、加奈は理解できなかった。できなかったというより、そのことを雅人に聞くつもりもなかった。
 雅人は、どちらかというと自分の家よりも誰もいなくなった音楽室のほうが、気を使わずに加奈と接することができると思ったのだった。
 少したって、加奈が音楽室に入ってきた。
「誰かになんか言われた?」
最初に声を掛けたのは、雅人であった。
「うぅん、誰にも何も言われなかったよ」
 加奈が校門をくぐってから会ったのは、同じクラスのバスケット部に所属する女生徒にくらいであった。
 軽く挨拶をしただけで、その女生徒は何も聞くこともなかった。

「少し、ここで遊んでいかない?」
「いいけど、誰かこないかな?」
「誰も来ないよ」
「でもなぁ」
加奈が不安そうな表情を浮かべる。
 ブラスバンド部の2人が部室で遊ぶといえば、部活に関係のないJ−POPを演奏してみるとか、自分のパート以外の楽器をいじってみるとか、色々と思いつく。人に見られて困るようなことはない。
 なのにやたらと第三者が来るのを気にするのは、ふたりきりだからこそありえるコトに無意識のうちに期待をしているからなんだと加奈は気が付いた。
「そうだ、だったらさ、生徒会室行かない」
「えっ」
「生徒会室入ったことある?」
「まだないよ」
「あそこだったら、絶対に誰も来ないし、鍵もついてるから大丈夫だよ」
「いいけど」
 二人はそう決めると生徒会室へと移動していく。加奈は誰かに会わないかと、内心ひやひやしながらも、雅人と二人っきりになれることを喜んでいた。部室と違って誰も来ない。カギもかかる。まさしく2人っきりだ。
 生徒会室に入ると、雅人は内側から鍵を掛ける。
「雅人君、誰か来て、外から鍵あけたらどうするの?」
「大丈夫だよ、生徒会の連中、今ごろ塾でお勉強中だよ」
「そうなの?」
「そうさ、あいつら、一応生徒会の役員に名前だけ連ねといて、大学への推薦を有利にしようって奴ばっかりだよ」
「そうなんだ」
「だから、日曜日まで出てきて、活動なんかしないよ」
「ふーん」
「あの生徒会長の顔見ただろ、なんか偏屈そうなやつだっただろ?」
「あはは」
 加奈がその言葉に笑って見せた。

 生徒会室の中には、学校によくあるような長椅子と長机、そして、隅のほうスチール製の机が置いてあるだけだった。
 部屋のカーテンは全て閉じられおり、少しだけ薄暗いような感じになっていた。
 長椅子に腰掛ける二人。
 はじめはとりとめのないような、普段の会話をする。そのうち、会話はこの前の出来事へと変わっていった。
「加奈ちゃん、この前はごめんね」
「うぅん、全然気にしてないから大丈夫だよ」
「あのさ」
「何?」
 雅人はこの前のことを加奈に詫びながらも、ついムラッとしてきたものが湧いてきてしまった。
「あのさ、俺」
「何、雅人君」
 はっきりと言えない雅人。
 それを見て、加奈は
「雅人くん、何でも言ってよ」
「いいの?」
「加奈は雅人君のこと好きだから、何でも言って欲しい」
「じゃ言うよ」
「なに」
「あの、俺も加奈のこと好きだから、加奈の事が欲しい」
 この前とは違い、それを率直に言葉に出されて、うつむいてしまう加奈。
「あっ、ごめん、えっと、変なこと言っちゃったなぁ」
 言葉に出してから、慌てて謝る雅人。
「いいよ」
 加奈が顔を上げて言う。
「えっいいの?」
雅人はびっくりした。
 てっきりうつむいてしまった加奈を見て、断られるばかりか、自分の事を嫌われてしまったのではないかと思ったからである。
 加奈は加奈で、とっさに出てしまった、自分の言葉に少しとまどっていた。
 だが、その戸惑いもすぐに消えた。
 雰囲気のせいでなんとなくそういう関係になるより、こうしてはっきり口に出された方が、気持ちいい。この前だって「抱きたい」って言われていたら、きっと覚悟を決めて中途半端なことにはならなかっただろうと今なら思う。
 雅人は加奈に口付けをする。
 加奈もそれに応えた。

 雅人の舌は、加奈の唇を割ると、加奈の舌をまるでこねくるかのようにしていく。
 お互いの唾液が絡みあい、舌の上を行き来した。
「う、うぅん」
 加奈が声をもらす。
 気持がいいというわけではないのに、舌先から甘い何かが全身に伝わっていくようで、思わず声を出してしまったのだ。
 雅人は静かに加奈を長椅子に寝かせていく。
 絡みあう舌の動きが一段と激しくなった頃、雅人の片手が加奈の胸を服の上から揉み始めた。
 加奈はその雅人の行動を受け入れ、抵抗をみせない。
 雅人は加奈の胸を揉んでいた手を下の方にずらしていく。
 その手は加奈の履いていたミニスカートをまくり上げるようにした。
「ほんとにいいんだね」
 雅人は唇を離して、加奈にそう聞いた。
 コクッとただうなづいて見せる加奈。
 前に雅人の部屋でせまられた時のように、このままされるがままでいいの? というような感情は沸いてこない。
(ああ、彼とひとつになるんだ)
 不安がないわけではなかったが、早くそうなりたいという想いの方が遥かに強かった。

 まくり上げられたミニスカートの中にある、ブルーに赤のチェックのパンティーを見る雅人。
 あそこの部分はこんもりと少し膨らんでいるように見える。
 雅人はそっと触れてみる。
 人肌のあたたかさより、もう少しだけあたたかいような感じが、雅人の手に伝わってくる。
 それと同時に少し湿っているような感じさえ伝わってきた。
 雅人はそのブルーに赤のチェックの入った、パンティーをゆっくりとずらしていく。ふさふさとしているが、それでも柔らかそうな、加奈の恥毛が目に入る。
 その恥毛に触れてみる。見た目の通り、それはしなやかな感じでやわかかかった。

 雅人が女性の恥毛に触れて見るのは、これで二人目の女性となった。
 雅人のペニスはもうこれでもかというくらい、硬く張れ上がったようになっていた。
 指先で割れ目をなぞってみる。加奈のアソコは少しだけ濡れいた。
「気持ちいい?」
思わずそんなことを聞いてしまった。

 以前つきあっていた留美と関係をもったときは、留美が年上で男性経験もあり、自分は童貞であったことから、主導権は相手にあった。
 だが、今回は違う。相手は処女の加奈であり、自分が主導権を握っている。そんな立場がその言葉を発しさせたのかもしれない。
 その言葉に加奈は応えることはなかった。
 雅人は加奈の恥丘を見ながら留美のあそこを思いだしていた。
 留美のあそこは、そんなにキレイでなく、どちらかというと赤黒く感じたが、今日はじめてみる加奈の恥丘はピッタリと閉じられているようであった。

 閉じられた恥丘を2本の指で割ってみる。「赤」というよりも「ピンク色」という表現の方が似合いそうな加奈のアソコがあらわになった。
 小さく皮にくるまれままのクリトリス。
 そして潤んだようになっている、男性を受け入れる部分。
「キレイだ」
 雅人は心に思うと言葉にする。
 加奈は目を閉じたままである。
 その潤んだ部分を雅人は、人差し指でほじくるようにする。加奈の腰がびっくりしたように震えて揺れた。
「いやだったら、いやだって言ってくれよ」
 雅人は加奈に気を使ったつもりでそう言った。
 しかし、それは加奈に対して逆効果ともなりかねない言葉だった。その言葉を引きがねにしたように、加奈の心に不安がよぎりはじめてしまった。
 それは、雅人にあそこをいじくられる事でも、これから処女を喪失するかもしれないという不安ではなかった。この生徒会室の中で、こんなことをしていて、誰か入ってきたらどうしょうという不安であった。
 上半身は服を身につけているものの、下半身は、スカートをまくしあげられた状態で、パンティーは膝のあたりまでずらされている。
 そんな不安が大きくなるにつれ、雅人の愛撫と、これから起ころうとすることへの好奇心から、潤みはじめたあそこから、透明の愛液が出なくなってしまった。
 そんな、加奈の心のうちまでわかるはずもない雅人は、かまわず指で加奈のあそこをかまいつづける。
 少したつと、加奈のあそこも乾いたようになり、雅人の指にあそこの表面の皮がまるで引っ付くようにまとわりつきはじめた。
「どうしたの、気持ちよくないの?」
雅人は無神経に聞いた。
「だって、誰か入ってきたら」
「大丈夫だっていったろ」
「でも」
 雅人のいきりたったペニスは、雅人の心を変えさせまいと、ピクン、ピクンと脈打っている。
「もっと、気持ちよくしてやるよ」
 雅人は唇を加奈のあそこに押し当てる。
 雅人の鼻に一瞬、ツーンとしたような匂いが漂う。すっぱいような、それでいて汗臭いような。
 そしてあそこをつき始めた舌先からは、酸い味が伝わってきた。
「は、はずかしいよ」
 加奈は、雅人の顔に手をあて、自分のあそこから放そうとする。雅人はがんとしてそれを跳ね除けるかのように、舌で加奈のあそこをこねくりまわす。
 それでも感じてきたのか、加奈も少しだけあそこから愛液を出し始めた。

 とろんとした愛液と自分の唾液を加奈のあそこで混ぜ合わせていく雅人。そうしながら、ときおり舌先をクリトリスのほうに移動させてみる。
 クリトリスに舌があたると、加奈は跳ねるように震えた。
 加奈は、腰のあたりにだるいような、それでいて心地よいようなものを感じると、雅人の顔から手を離し、雅人のするがままの状態になっていった。
 あまりうまくもない雅人の舌技ではあったが、処女である加奈を感じさせるには十分だったのだろう。
 雅人はそれを続けているうちに、とうとう我慢ができなくなってしまった。
「加奈、加奈、俺もう」
そう言って雅人は立ち上がると、ズボンのベルトの金具を外し、ズボンをパーッとずり下ろす。履いていたトランクスのあの部分は、まるで中から棒を立てたようにふくれあがり、最先端の部分は雅人のペニスの先からでたものが染み渡っていた。
 雅人はさらにトランクスを腰のあたりまで下げていく。
 硬く、比較的大きめの雅人のペニスがあらわになる。
 それは黒々とした、雅人の陰毛の林から抜き出るように、下腹部のほうに向かって反るようにたっていた。
「加奈、いくよ」
 雅人は加奈の上にのしかかり、腰を使って、自分のペニスを加奈のあそこに挿入しよしようとする。だが、お互い経験不足なのであろか、雅人のペニスの先端は、加奈のあそこに入る前に、滑るように加奈のお腹のほうにいってしまう。
 そんなことを2、3回繰り返すうちに、ひどくあせりはじめる雅人。
 加奈の方は、忘れかけていた不安が再びよぎりはじめる。
 すると再びあそこの潤いがなくなり乾きはじめてきてしまった。
「雅人さん、別の、別のとこでしようよ」
加奈が雅人の背中をさすりながら言う。
「だって、今したいんだよ」
 雅人にはやめようなどという気はさらさらない。それどころか、いきりたったペニスを、なんとか静めたいという気持ちだけで一杯なのである。どうしょうもなくなった雅人は、少し起きあがると、自分で硬くなったペニスを加奈のあそこにつきたてる。
 加奈はあそこに、熱いような雅人のペニスの温度を感じた。

「加奈、いくぞ」
 雅人はゆっくりとペニスを加奈の中に沈めていく。
「いっ、いた」
 加奈が耐えかねて叫んだ。
 それでも雅人はやめようとはしない。
 ゆっくりと、ゆっくりと、加奈に挿入する。
「だ、だめ、いやだ」
 加奈は怖くなると同時に、目から涙がこぼれた。
「はじめのうちだけだから」
 雅人はそう言って、いったん挿入を止めたペニスをまた加奈の中に突き刺していった。
 ペニスが半分ほど加奈のあそこに呑み込まれたとき、いきなり加奈は雅人を跳ねのけた。
 雅人は急に起こった出来事に困惑した。
 はっと我に返った加奈は、びっくりしたような顔で自分を見ている雅人に向かって謝った。

「ごめんなさい、痛くて、それに怖くて」

 加奈の目から出た涙が頬を伝わっていく。
 それを見て、さすがに雅人のあそこは萎えてしぼんでいった。

 

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