女装趣味と男装趣味(1)  by C6H6 その1





 




 私は、『アサ』というあだ名で呼ばれ、恋人はサナって呼ばれています。
 で、そんな私達の初体験なんですが……、相手が20で私が18だから年上なんですよね、相手……。

 でも、なんて言うかサナ君は草食系というか何ともいえない女装趣味で、しかも女装するとそこいらの女性よりも可愛いから困っちゃうんです。一人称は『僕』ですし。
 そして私……今もネット上だから一人称が『私』ですけれど、普段は俺っ娘で……、男に間違われて悦に浸るような……、まぁ、自分で言うのもなんですがすごいお似合いですよね?
 二人とも同性愛者でもないし、異性のトイレや風呂に侵入する趣味はもちろんないです。犬に変身できるなら変身して『実は人間でした♪』ってやった方が楽しいだろうって感じですが、そんな魔法はないので女装男装に落ち着いているって理解してくれれば。

 出会ったのがとある大学のキャンパスで、中国語の授業中。彼は3年になって初めて中国語の授業を取って、私は1年からって感じです。
 外来語の授業では隣に居る人や近くに居る人に自己紹介しろって言う展開が必ずあるわけで、声とか名前とか胸で『あれ? この人男?』ってなっちゃうわけです。
 幸いにも私は貧乳で、男に見えなくもないので一人称が『俺』だと『あれ、こいつ男なの女なの?』ってことになるわけです(笑)
 まぁ、普通自己紹介で性別までは紹介しませんからね。

 スカート履いているから女性かな? と思ったら男子トイレに入っちゃうような、そんな人でした。一応前がおしっこし易い様に開いている男性用スカートなんですけれどね(笑)
 逆に言うと私も女子トイレ入るまで確信が持てなかったって言われるくらいですからよっぽどかと。

 で、授業も進むうちに『相手の趣味を聞いて下さい』って展開になると、『女装です』と『男装です』って、二人で中国語を語る時だけは冗談めいてそんなことを言い合う仲になって毎回の授業が楽しくなっていました。

 まぁ、そんなこんなでサークルに入ったわけなんですがね。小説系のサークルなんです。私は書く方よりも客観的に見て批評したり校正したりと、裏方役になるってことでサナくんを支えることになって、サナ君は今でも恋愛小説書いてます。
 オチを言ってしまうと、私達のことをエロなし、同年代、私服の高校での出来事という風にアレンジして書いてます。
 と言ってもエロは最近体験したばかりなのですがね。
(女の子の初体験告白掲示板より 2009年8月16日 )

 
 そして、自分たちをネタにして、小説を書いているわけですね。エロ体験も済ませたみたいだし、でも、小説の方は、今後もエロなしでいくのかな? かたや作家、かたや裏方、まさに二人三脚。本当にお似合いのカップルですね。機会があれば、その小説、読んでみたいな。

 
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