告白します  by ししょう なおし





 



 うちの隣の家には、土地の金持の娘が一人で住んでます。今は、50半ばを過ぎ見る影もありませんが、僕が高校生になった20年ほど前はまだ、30そこそこで色気たっぷりの魅力的な女性でした。

 うちの親たちは、年頃過ぎた娘が嫁にもいかないで好き勝手してる彼女のことをあまりよく言わず、僕が小学生だったころ彼女が飼ってた犬に僕が噛まれてちょっとした怪我をしたときの謝り方がなってないとか、ゴミの出し方がよくないとか言って、あまり付き合わないように言われ、そんなもんかなあと思ってました。

 中学に入って性に目覚め、彼女のことを「女」として意識するようになりました。
 それに気づいてか気づかないでか知りませんが、うちの親は、時々、彼女が酔っ払って帰ってくることを言って、ああいうふしだらな女につかまらないようにするように女を見る目をしっかりもてとよく言いました。

 中三の夏休み近い頃、夕方、僕が学校から帰ってきたとき、彼女が新聞を取りに玄関から出てきました。
 暑い日だったんで彼女も短いホットパンツにティーシャツ一枚という姿でした。
 思わず、見とれて立ち止まってしまいました。

 まゆ子さん、そう、その人はまゆ子といいました。は、それに気づき、あらNちゃん、いま帰り? と。
 見とれて黙ってるのに気づき、自分の姿を見て、あら、ちょっとシゲキ的? と。

 い、いや、別に、その……としどろもどろになってるところに母が買い物から帰ってきて、僕の手を引っ張るようにして家にそそくさと入りました。
 そしてドアを閉めるなり、あんなふしだらな格好してる女と親しくしたらダメよ! 気をつけなさい! と叱られました。

 そういわれると俄然興味がわくのが年頃の男の子です。夏休みになり、昼間家にいる時間が多くなって、母がパートに出かける月火木金の9時から5時までは彼女の家を観察しマユ子さんの動向を追いました。

 火曜日が休みで一日家にいるらしいことが掴めました。
 うちの2階の廊下の端の天窓から彼女の家の中を覗くことができることも発見しました。
 そして、なんと、そこから彼女がほとんど裸でいるところを見てしまったのです。

 急いで下に降り道に出て彼女の家の庭の方から窓を見ましたが、カーテンがひいてあり中はみえませんでした!。
 天窓の透明なところからしか中が見えないのがわかりました。
 25歳の女の裸を覗き見て、虜になってしまいました。
(男の子の初体験告白掲示板より 2012年11月17日)

 
 浪漫はそういうふしだらな女性が大好きです。それに、彼女は「あら、ちょっとシゲキ的?」なんて言うところを見ると、あなたのことを意識していたんでしょうね。男として意識していたのか、からかってただけなのかは、わかりませんが。

 
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