弟のS家庭教師に  by 春佳





 



「オジサン、あたしと遊ばん?」
 あの日いつものように、あたしは繁華街でエロオヤジを釣っていました。

 すると、後方からの視線が痛い。振り返るとそこには、弟の家庭教師がいました。
 あたしはオヤジを残しその家庭教師の男に近づき、「両親には黙ってて!」と懇願しました。

 引き換えに彼は、「なにしてくれる?」と訊ねてきました。だからあたしは、「寝よう」と言いました。
 意外にも彼はokしてくれて、薬局に立ち寄りました。たぶん、ゴムでも買ったのでしょう。

 ホテルに行くのかと思いきや、公衆トイレに連れ込まれました。
 今思っても、やっぱホテルがよかったなと思います。

 すると彼は突然スカートとズボンを下ろし、バックプレイ。
 どんだけサカってんだよと思いながら、あたしは彼を受け入れた。
 けれど入ってきたのは、男のモノじゃない。そう、媚薬だったんです。

「やっ、だめぇぇぇ!」
 あたしは必死に叫んでも、「いーーじゃん」と、楽しそうな口調。

 その後パンツを剥ぎ取られ、ノーパンに。
「といれ……トイレ行かしてっ」
 そう言うのに、公衆トイレからは出され、「あそこのコンビニまで我慢しな」と、遠くにあるコンビニを指さしました。
 あたしはうなづき、あそこまでの辛抱!と、歩きました。1キロはあったであろうコンビニに入り、一目散にトイレへ駆けだしました。

 もう、ジュースが太ももに垂れています。
 けれど彼は、あたしがトイレに行くことを許さなかった。
 トイレの雑誌コーナーで彼は、あたしの腕をグイッと引きました。

 不意をつかれたこともあり、あたしは漏らしてしまいました。
 その後、毎日のように彼から呼び出され、オモチャにされています。

 そんなSな彼を、あたしは愛しているのだけど。
(変態アブノーマル掲示板より 2010年8月5日)

 
 客引きしているところを見つかって、それをネタに、いいように遊ばれてしまったんですねえ。気の毒に……。でも、そんな彼を愛しているということだし、これでもう不特定多数のエロオヤジ釣りをしなくても済むわけだし、まあめでたしめでたしでしょうかね。

 
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