真由美の相談1   by たにぐっち その1





 

 真由美と二人っきりで会ったのは6年ぶりでした。昔、友達以上恋人未満というような関係の二人でしたが、体の関係はほとんどありませんでした。
 正確に言うと、フェラチオしてもらったことはあるのだが、彼女はそれ以上の関係を拒んでいた。
 俺もそれ以上強引に求めなかったので、そのままただの友達に格下げされ、自然消滅していったのです。

 俺は結婚してから後悔したりしました。あの時彼女は俺にもっと強引に誘ってほしかったんじゃないのか?
 ほんとは彼女も抱いてほしかったんじゃないのか?
 しかし、その後彼女のことを思い出すこともなく、ただ平凡な結婚生活が続いていました。今年の春までは。

 4月、娘の保育園の入園式で驚きました。彼女がいるのです。彼女は息子が入園していました。
 そして、クラス懇談会に行きまたびっくり。俺の娘と彼女の息子は同じクラスだったのです。
 彼女の性は山下に変わっていました。そうか山下ってやつと結婚したのか。
 その日は互いに素知らぬふりで保育園を後にしたのですが、翌日近所に住む旧友の佐藤から電話がありました。
「昨日は入園式ご苦労様。」
 彼の息子は年長組で、彼は今年PTAの副会長なのです。話は、PTAのクラス委員を引き受けてくれというものでした。

 一人でするのかと問うと、各クラス男一人、女一人だと言うので、俺はすかさず言いました。
「相手が山下真由美さんなら引き受けるけど?」
 俺は過去の彼女との関係を話し、協力してほしいと頼み込みました。
「不倫が成立したら、口止め料が必要だぞ。俺たち兄弟になれないか?」
 佐藤は冗談交じりでそんな条件を出してきました。佐藤も彼女を抱きたいというのです。俺は悩みましたが、結局OKしました。

 佐藤からの返事があるまでは、どきどきしました。結婚以来感じることのなかった、ワクワク感でした。
 三日後の昼休み、佐藤が俺の職場に来ました。彼女もOKしたというのです。俺は小躍りしました。
「おいおい。彼女はクラス委員をOKしただけだぞ。」
 佐藤は苦笑いしていますが、俺の自身ありげな態度に、佐藤も浮かれながら帰っていきました。
 その日から俺は、いろいろと作戦を立て始めました。まあ、作戦というよりは、妄想に近かったかもしれませんが。

 真由美との再会は、4月の下旬でした。PTAの役員会が保育園で開かれたのです。
 皆の前では初対面として挨拶し、クラス毎の打ち合わせの時に、久しぶりに彼女と話しました。
「お互いこんな大きな子供がいるんだね。」
 彼女の声は、昔よりもおおらかで優しく、母親になったことを物語っていました。

 その日は、各クラス委員に宿題が出されました。秋の学芸会での保護者の出し物を、各クラス毎に決めておくのです。
 他のクラスは、6月の締め切りまでまだ日があるから、ゆっくり考えようと言っているようでしたが、俺と彼女のクラスは、すぐ行動に移すことにしました。

 二日後、喫茶店で落ち合うと、早速出し物を検討し、紙芝居をすることに決めました。
 絵の得意だった彼女を中心に事が進むように。
 紙芝居なら、時には彼女と二人っきりで準備することもあるだろうというのも俺の作戦でした。
 二回目の打ち合わせの後、「つのる話もあるし、ゆっくり会いたいね。」
 俺は彼女にそう言うと、彼女もやさしくうなづいていました。メールアドレスを交換し、その日は分かれました。

 その夜から、真由美と俺のメール交換が始まりました。
 最初は、近況報告のようなメールだったのが、一週間もすると徐々に家庭の悩みを話し出すようになっていました。
「相談があるんだけど、メールではなんだし、一度会えない?」
 誘ってきたのは彼女のほうでした。よ〜し! 作戦通り! 俺はメールを見ながらガッツポーヅをとっていました。
(心に残る最高のエッチ告白掲示板より 2004/09/30)

 
 本当は一本の投稿だったんだけど、ものすご〜く長いので、読みやすさも考慮して分割してみました。さあ、続きをお楽しみ下さい。

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