忘れじの夜・忘れじの女   by Y男





 

 二十数年前、私は仕事先で智子という二十歳のOL嬢と親しくなった。スタイルは平均的な日本人体型で、顔立ちは若い頃の林葉直子に似た愛らしい美人。清楚で上品な物腰から良家のお嬢さんと見えたが、性には驚くほど奔放な娘で、私のごとき妻子持ちの中年男にも無報酬で肌を許した。

 初めて智子の魅力的な裸体を堪能した夜の事は忘れられない。むっちりした太腿と豊満な腰。肉感的な下半身に比べ上半身はむしろ華奢で、胸はBカップと記憶するが、健康的で本当に綺麗な乳房であった。
 木綿のチャーミングなパンティを脱がすと、下腹部はつきたての餅のようにふっくらと白く、下着の圧力で恥部に貼りついた縮れ毛の下に見え隠れするピンク色の花弁が艶めかしい。

 その夜、海を見下ろすホテルで私とベッドを共にした智子は、女子高生のように初々しい裸身を私にゆだねた。私の太鼓腹の下に溌剌と勃起した陰茎に気づくと、恥じらいながらも興味を押さえきれぬ様子でちらちらと見ては愛らしく頬を赤らめる。
 私は女を抱き寄せて耳やうなじにキスをする。女はうっとりと目を閉じる。香水を用いないので、若い素肌の柔和な香りが体の温もりと共に立ちのぼってくる。それはどんな香水よりも男を酔わせる芳香である。
 まだ緊張の解けない女の唇にキスをして、二十歳の乙女のデリケートな唇の感触を堪能した。

 私の優しい念入りなキスはやがて女の唇から首筋へ、首筋から胸元へと下降する。滑らかな乳房の頂上で濃い肌色の可愛い乳首が恥ずかしそうに揺れている。私はそれを口に含みたい衝動をぐっと抑えて、ほっそりした女の肩や背中や両腕をマッサージしながら、繊細な産毛に覆われたみずみずしい肌を丁寧に撫で、舐め、そして念入りにキスをする。
 愛撫は背中から胸へと回り、乳房の周囲に残るブラジャーの痕跡に舌を這わせる。低い円錐形の乳房の麓からじわじわと渦を描くようにしゃぶりながら思わせぶりに頂上に迫ると、野いちごのような乳首の周囲にプツプツと鳥肌が目立ち始める。
 愛くるしい乳首を口に含んで転がすように舌先で弄ぶ。乳首はキュンと収縮し、その弾力的な皮膚にしみた汗の塩味が、私にはとても甘く感じられた。

 初々しい女の乳房をなおも舌と唇で愛撫しながら、私の右手は太腿の内側の滑らかな肌を揉みしだいている。その手は陰部に迫ると見せかけながら、じらすように迂回して、柔らかい下腹部を優しく撫でる。
 智子の息は次第に荒くなり、膝を擦り合わせるようにもぞもぞし始めた。愛液が分泌し始めたのであろう。女の下半身に顔を寄せ、官能的な太腿の付け根や陰毛の生え際に沿ってしゃぶるように舌を這わせた。愛液に濡れた陰毛が貝の剥き身を思わせる襞の表面や汗ばんだ内股の肌に海藻のように貼りついている。

「あん、やめてぇ、恥ずかしい……」。

 智子が陰部を隠そうとする手を、私はすげなく取り除く。
「どうして隠すの? 智ちゃんのあそこがびしょ濡れなのを見られたくないから?」
「いやっ、エッチ!」。

 智子は太腿をぴたりと閉じた。
「エッチじゃないさ。本当のエッチはこうするんだよ」
 私はやおらベッドから下りると、智子の足首をつかんでベッドの端まで引き寄せた。床に両膝を付いた私は、ベッドの上でなおも恥じらう女の太腿を両肩に担いで股を開かせ、私の眼前に毛深い裂け目をさらし出した。
 膣から溢れた愛液が尻の割れ目を伝って肛門の穴まで浸している。
「ああん、やめて、恥ずかしいっ! Y男さんのエッチ! エッチぃ……」
 智子は真っ赤になってもがいた。

 私の頭を両手で突いて必死で股から引き離そうとするが、私は頑固に彼女の陰部にしゃぶりつき、栗色の陰毛に縁取られた花弁の周囲を下から上から執拗に舐めた。女の豊富な愛液のために私の顔はずぶ濡れになり、蒸れた陰部の生臭さがムッと鼻を突いたが、その匂いさえ私には初々しく感じられた。
 智子はくすぐったそうにあえぎながら体を捩った。肉付きの良い太腿が揺れ動くたびに陰部から澄んだ愛液が泉のように湧き出て来る。本当は感じているのである。懸命に恥じらう智子の声も次第に色っぽいあえぎになった。
「ああ……、だめぇ、……やめて、お願い、恥ずかしい……あはん……はん……はぁぁん……」

 初々しいピンク色の襞に包まれた小さな突起を触れるか触れぬかの微妙なタッチで刺激すると、女は体をのけぞらせて、ひときわ艶っぽいうめきを上げた。
 豊満な下半身にブルッと痙攣の震えが走る。私は思わずにんまりしてしまった。
 ついさっきまで処女の如くはにかんでいた清純な乙女が今ではあられもない全裸の姿で股を開かれ、愛液のしたたる可愛い陰部を男にしゃぶりつくされて恍惚へと達したのである。

 まだ顔立ちにあどけなさの残る二十歳の娘が、薄目の奥につぶらな瞳を煌めかせて法悦にひたるその表情は艶冶であった。つぼみのような乳首はつんと尖り、胸元の白い肌は汗を浮かべて赤らんでいた。
 柔らかな乳房が深い呼吸でゆったりと揺れ、陰部を見れば愛の蜜がこんこんと溢れて失禁したようにシーツを濡らしていた。私の熱く怒張した亀頭もまた、先端から欲望の漿液を滴らせていた。

 枕元のコンドームを装着すると、永い悦びからようやく醒めた智子の体を優しい愛撫で慰めてから、彼女の上に体を重ねた。女は両目を閉じていたが、私が上に来ると自発的に両脚を開いた。
 私は童貞のように興奮していた。
 武器のように屹立した陰茎を指で支えて、蜜にあふれた女の花弁に狙いを定めた。智子は処女でなかったが、若いだけに膣の締まりは可成りきつい。

 慎重に腰を突き出して挿入した。猛々しく勃起した私の亀頭が女の門扉をぐぐっと押し開いた瞬間、「あんっ!」。智子が神経質に眉をしかめた。
「ごめん、痛かったか?」。私はすぐに挿入を止めた。
「ううん、痛くない。気持ちいい」。智子は素直に答えてくれた。
 私は安心し、智子の額にキスをした。「私もすごくいい気持ちだよ。智ちゃんとセックスできるなんて、夢みたいだ」。女の耳に優しく囁いて、挿入を再開する。膣口はきついと感じたが、亀頭が通過した後は逆に吸い込まれるかのようにすんなりと侵攻することができた。

「……おお。すごい。いい気持ちだ。智ちゃんはすごい締まりがいいね。最高だよ。すごくいい」
 それはお世辞でも何でもない。根元近くまで挿入された私の陰茎は智子の優しい温もりに包まれながら、素晴らしく滑らかな膣の内壁に若々しい力で締め付けられた。それは私にとっては快感であるが、締まりが良いだけに智子には痛みをもたらすかも知れず、しばし動きを控えて女の反応を伺っていると、驚いた事に先に腰を動かし始めたのは智子であった。

 私の太鼓腹の下で身動きするのは容易とは言えないが、それでも懸命に性の快感を得ようと眉間に皺を寄せて腰を振る智子の表情はいじらしく、私にも動けと言わんばかりにしなやかな腕をからませてくる。
 私は鞭を当てられた牛のように腰を突き、愛液に溢れた女の膣に深々と陰茎を刺し貫いた。「んぐっ……」。智子はあえいで喉を鳴らした。
 ただでさえきつい乙女の秘部がギュウッとばかりに収縮し、私の陰茎をますます窮屈に締め付けた。しかし豊かな愛液のためにピストン運動は滑らかであった。

 智子は膣の比較的深い部分が特に感じるようである。私は陰茎を深く挿入したまま、生温かな膣の内部をかき回すように円を描いて腰を振り、更には前後にぐいぐい突いた。「の」の字ばかりか「く」の字も「ふ」の字も書いたのである。
「あん、あん、はぁん、はあぁぁーん、ああん、いい、あん、気持ちいいぃぃ……」
 智子も本能的に腰を振り、何とも艶っぽい声を出した。地声が可憐な娘なので、悦びにうめく声がまた可愛いのである。

 額には玉のような汗が光り、濡れた前髪が貼りついている。私も汗だくになっている。もう少しで女が悦びに達しそうだと思ったとき、二人の腰の揺動の周波がずれて、陰茎が勢い良く抜けてしまい、チュポッ!と卑猥な音を立てた。

「あん、だめ! 入れて、入れてぇ!」。たちまち智子が甘ったれた声をあげた。私がわざとやったと思ったのである。「何を入れて欲しいの?」
 私はとっさにしらばっくれた。女は目を閉じたまま不服そうに顔をしかめた。私は更に意地悪を言う。「智ちゃん、はっきり言いなさい。『お願い、智子にチンボを入れて』って」
「いやっ、エッチ!」
 女は怒ったように顔を背けて、私の鼠蹊部に彼女の恥丘を押しつけてくる。
「そんな事してもだーめ。言わないと永久に入れてやらない」
 「何よ、自分の方がよっぽどしたいくせに」。「したいよ。智ちゃんのキュッと締まったずぶ濡れのマンコに今すぐチンボをガンガン入れたい。だから智ちゃんも言ってごらん。『チンボが欲しい。智子のおマンコにY男のチンボをガンガン入れて。』って」
「いやよぉ、もう……恥ずかしい……」。智子はじれて半べそをかいたが、とうとう小声で復唱し始めた。
「……チ、チンボが欲しい。智子のおマンコに……」

「だめだめ、もっと大きな声で」
「もぉぉ!いじわるぅぅぅ!……」
 智子は子供がだだをこねるような泣き声になった。
「お願い、チンボを入れて。チンボが欲しいの。智子のおマンコにY男さんのチンボをガンガン入れて。……ねぇ、言ったでしょ? 入れてよ、早くぅ!」
 職場では誰より真面目で清純そうなお嬢さんが、中年男の勃起した陰茎を鷲づかみにして言ったのである。
 私はそれをなおも三回言わせた後で、快感に飢えた女の膣に深々ととどめの一撃を刺して、二人で「昇天」したのであった。

 そうして愛と官能の時を過ごした翌朝、職場で智子と再会すると、私は平然と彼女に言った。「お早う。何か入れて欲しいものはある?」
 智子は頬を真っ赤に染めて、射るような目つきで私をにらんだ。その一日、私は事務所で忙しく働く智子の制服の下に初々しくも官能的な裸体を透視しながら一人にやつき、仕事は殆ど手につかなかったが、智子の態度は普段と全く変わらなかった。

 そういう切り替えは見事だったが、一歩職場を出ると男なら相手構わず寝てしまう彼女の奔放な性生活はやがて淫靡な噂になった。五年後に彼女が退職することになったのも、そのためである。
 私と智子の関係は最初の夜からしばらく続いた。一時期、私は妻子を捨てて年若い智子と一緒になりたいと真剣に思った。しかし彼女にその気はなく、奔放な性の遍歴は相変わらずで、私を嫉妬の業火に苦しめた。
 結局、彼女が辞める前に、私は勤めを変えたのである。

 その後彼女と逢った事は一度もない。生きていればもう四十過ぎである。私も六十をとうに過ぎ、性生活も久しくご無沙汰であるが、今でも二十数年前に抱いた智子の若く官能的な裸体と、「私のおマンコにY男さんのチンボをガンガン入れて!」と叫んだ愛らしくも淫らな声を思い出すたびに股間が心地よくうずくのである。
(心に残る最高のエッチより 2004/04/30)

 
 すげえ! これって、マジ、素人さんの投稿? 年齢を重ねたからって、これだけの文章は書けるもんじゃないよ。もしかしたらジャンルの異なる作家さんが余興で自分の体験を官能小説風にまとめてみた、とか? 投稿されるみなさんはこれをお手本に、なんてとても言えないよなあ。ここまで書けたらプロでやっていけるもん。

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