眠っていたつもりが挿入されて  by ゆかり





 

 あれは、まだ私が若さに突っ走ってた頃の事で御座いました。友人Mに誘われて、男女2人ずつで飲みに行ったのです。
 この、男二人のウチの片方Yさんが、実は私の友人が当時片想いをしていた人で、もう一人の男Hくんと私は、いわば私の友人にダシにされたようなものだったんです。と、ここまではなんでもない飲み会の話。

 ところがその夜、ふと気付くとベッドの上で、誰かに身体をまさぐられる感触で目が覚めたのです。
 日本酒を、注がれるままにしこたま飲まされた私が、酔っ払って前後不覚になった為に、途中どこかで休んで行こうと、ラブホに入る事になった、とは後に友人に聞かされたのですが、突然気持ち良い感触に目覚めた私は、半ばパニック状態。

 あれよあれよという間に、横向きに寝た後ろから誰かに入れられてしまい、でも酔いも手伝ってか気持ちよさに逆らう事が出来ずに、思わずよがり声を上げてしまったのです。
 ところがその瞬間。「ああん♪」と、横から自分ではない気持ちよさげな声が・・・。

 その声にハッと我に返り、暗がりの中、酔っ払った頭で必死に状況確認してみると、目の前にはさっき飲み会で一緒だったHくん。そしてその向こうに友人Mの顔が見えます。

 ────!!!
 当然友人Mは自分の好きなYさんを誘って別の部屋に入り、私に入れているのはHくんだと思ってたんですが、よもや4人でひとつのベッドに入っているとは・・・!!!!

 ・・・・・・Hくんが前に見えるって事は・・・。
 後ろから私の胸を揉み、腰を使って私を気持ち良くしているのは、友人がホレているYさんでした。
 しかもよくよく感触を辿ってみると、私を触ってる手が3本あります。どうやらHくんは友人とコトに至るにまではなっておらず、片手づつで私と友人の身体を触っているようです。

 私はYさんに入れられているコトを友人に悟られてはいけない、と必死で声を押し殺しました。
 そしてどのくらい経った頃か。ふと気付くと、今度はベッドに二人になっていました。
 私に乗っかっているのはHくんです。さっき声を殺してYさんとヤッていた為にどうやらストレスが溜まってしまっていたらしく、左右に他の二人がいないのを確認してから、ようやくさっき必死でガマンした分まで、声を上げてHくんを受け入れました。

 そしてコトが終わる頃にはすっかり酔いも覚めており、シャワーを使おうとバスルームに向かうと、真っ暗な中からなまめかしいあえぎ声が・・・。
 いないと思ったら、友人とYさんはそこでヤッていたようです。
 シャワーを使いたくても中に入れず、どうしようかと迷ったところでHくんがやってきて、中の声を聞いてまた興奮してしまったらしく、その場で壁に手を付かされ、立ったまま後ろから・・・。

 わたしはわりと普通の恋愛推奨派なので、彼氏は常に一人。フタマタかけたり、その気もないのにえっちしたりってコトはほとんどした事がないので、こんな複数プレイまがいの事をしたのは、後にも先にもこれっきりです・・・。(ちなみにこの時、彼氏いました)
 その後もこの4人で遊びに行ったりする事はあったのですが、この夜の事は誰も話題にしませんでした。

 間もなく友人とYさんが付き合いだし(私はHくんに付き合ってくれと言われましたが、当然断りました)、友人Mとすらこの時の話をすることが出来ず、かと言って彼氏には絶対言えないし、他の友人にも人間性を疑われそうで、この事件はずっと私の心の内に秘められてきました。
 でもようやくこうして、誰かに話す事が出来て、すっきり☆しました。
(心に残る最高のセックス掲示板より 03/11/05)

 
 告白をしてスッキリしたとのこと。何よりです。でも、再びモヤモヤさせてあげましょう。やりたくても誰もが機会に恵まれるわけではない複数プレイ。酔っていたとはいえそれを受け入れたということは、あなたの中に「普通の恋愛推奨派」ではない部分があったということです。せっかくの目覚めをこのまま眠らせておくのはもったいないと思います。もっと深い世界を知りたくはありませんか?

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