ネットナンパ師“スケベガオ”の
今宵のベッドはキミと共に

【9】 知り合った女とやりまくり(前編)


 定期的に会えていた2人のセックスフレンドを失って、意外と意気消沈はしなかったのだが、こんな出会いはもうほとんどないだろうなと思っていたのは確かだ。ところが、さにあらず。次から次へと新しい出会いが訪れた。パターンと言う様なものがあるとも思えないが、参考になればと1人ずつ紹介していこう。

 まずは、蝶ちゃん。僕が運営していたHP(第8回参照)で知り合い、相互にミクシ○をやってると知って、そちらでの交流が始まった。
 ミクシ○では、それぞれの交流範囲が違うけれども、僕が自分の友達とどのようなやりとりをしているかで、彼女は僕を判断したらしい。なるほど、一方的にメッセージを発信するHPに加えて、他者とのやりとりのあるSNSで、より人となりは理解できるだろう。そして、彼女は安心し、さらに僕に興味を持ったようだった。

 公開のミクシ○では限界があるので、個別のメッセージのやりとりも始まった。基本的にミクシ○では、公開を前提として分別あるコメントの書き込み合いであり、個別メッセージでは、お互いに「あなたへの興味がどんどん大きくなっていきます」的なニュアンスが盛り込まれている。「会いたいな」と誘えば、蝶チャンも「会いたい」と返信。既に、どちらが先に「会いたい」と言うか、そのタイミングを計っていたような状態だった。

 問題は、エッチ前提で良いのか? ということである。
 蝶ちゃんには、「会いたい」シグナルは発していたけれど、「ヤリタイ」ニュアンスは匂わせていない。日帰りで会える距離ではない。僕から会いにいくことにして、さて、宿をどうするか。一緒にお泊りしようともって行ければベストだが、ここが難しい。

 なぜなら、最初からそのつもりは無いかも知れないし、流れでそうなるのは構わないが、会ってもいないうちからスル前提で話を進めるなんて、こいつ常識無いんなないと思われたら元も子もないし、逆にやる気マンマンかもしれない。

 しかし、この問題は、彼女から解決してくれた。「どうせなら、中間地点とかで会いましょうよ。私、行きたいところがあるの」と。僕も蝶チャンも、日帰りできる距離じゃない。僕が宿の手配をすることで話がつき、これでお泊り前提になった。大人と大人のデートだから、エッチ有と解釈する他ない。ありがたいことに、旅館でお泊りとなれば、デート中に「どこでラブホへ誘うか」など、考える必要がない。昼間はデートを楽しみ、夜になれば一緒に寝るだけである。

 行き先は、能登。砂浜を車で走る「なぎさドライブウエイ」に憧れていたのだそうだ。宿泊は温泉。僕は車になるので、当日では時間が正確に読めない。前日入りしてビジネスホテルに泊まり、蝶チャンの到着を待って、すぐにデートに出発とか提案してたら、蝶チャンも最終電車で来ることになり、その夜は「ラブホでいいよね」とまでなってしまった。

 実は、当日になってお互い納得しあったのだが、この「前夜に会って、速攻ラブホへ」というのが、実に具合が良かった。身体の結びつきができたから、余計なことを考える必要がなくなったし、ドライブデートの最中も遠慮なくイチャつきあえたからだ。これがなかったら「まだ、ぎこちなかったかもね」なんて話し合ったものだ。

 ちなみに、蝶チャンは、ゴム無しセックス、オッケーの人でした。もちろん、外出しでしたけれどね。残念ながら、遠方ということもあってだんだん疎遠になり、ミクシ○から僕が手を引いたので、それっきりで終わってしまった。

 続いて、炎チャン。HPの常連で、公開されている掲示板にも、バンバンエッチネタを提供してくれる若奥様。HPにはいくつかの掲示板を設置していて、彼女がカキコしてくるのは「エッチ」がテーマの掲示板だったから、調子に乗って色々下ネタコメントなどを返すうちに、直接メールのやりとりをするようになった。
 当時は会うことは前提にしておらず、HPの管理人と読者がメールで下ネタトークしているだけだったのだが、だんだん彼女の本音も見えてくる。ご主人とのセックスに必ずしも満足していないとか、たまの火遊びがスリリングで楽しい、とか。

 ここにポイントがある。「下ネタトーク」を楽しみたいだけなのか、「火遊びができる人」なのかの見極めである。火遊び未経験者なら、この見極めがなかなか難しい。やってみたら、「私って、こんなことできるんだ」と目覚めたりするのだけれど、逆にやったはいいが多大な罪悪感に苛まれてしまう人もいる。だから、炎チャンのように、アッケラカンと浮気報告をしてくる人は、エッチできる可能性が高くなる。

 ただし! ここがもうひとつのポイントなのだけど、火遊びOKだからといって、安易に誘ったりしたら、「誰とでも寝るわけじゃない!」としっぺ返しを食い、人格まで疑われてしまうのだ。

 もちろん、どんな女性だって、セックスの相手が複数いるからといって、誰でもいいわけじゃない。だから、「俺とはOKなのか?」を見極めることが重要なのである。

 ただ、メールだけのやり取りで、これを見極めるのは至難の技だと思う。では、どうするか? 下ネタメルフレとして十分に熟成させて、「キミのような人とエッチしてみたいなあ」の一言が、日常会話として通じる関係を築き上げればいいのだ。
 そのためには、ある程度具体的なプレイ内容をやりとりする仲になること、彼女が旦那さんやセックスフレンドなどとしたプレイ内容に対して「ステキですね」などと褒めたり、同意したり、羨んだりしておくことがコツである。同時に、自分はこんなプレイをしますよ、などと伝えておくのも忘れてはいけない。「私もそれ好き」とか、「そんなのされたこと無い」などの反応があればしめたもの。彼女は僕のセックスにも興味を持ってくれたことになる。くれぐれも、「そんなのイヤ!」と言われないように、伝える内容を精査しておくことも必要だ。

 と、いうわけで、炎チャンに、「キミとエッチしてみたいなあ〜」とメールをした。
 この段階でもう、「私も」と返事が返ってくる自信は、9割以上あった。もちろん、そのとおりになった。

 炎チャンとはつまり、最初からセックスをするために、会うわけだ。彼女も旦那さんのいる身、他の男とウロウロしているところを誰かに見られたらマズイ。なので、会って速攻でラブホへ。一日中、裸で過ごした。
 その後も炎チャンとは、メールのやりとりは続いているし、また会おう、またヤろうということにはなっているけれど、タイミングが合わず実現していない。



ぶるう浪漫:随分、いい思い、してるじゃない……。
スケベガオ:え、まあ、そうですね……。継続してエッチできてないから、自慢は出来ないんですけどね。
ぶるう浪漫:継続的でなければ、失敗という判断ですか?
スケベガオ:失敗ではないけど、僕は使い捨てというか、やり逃げというか、一度ヤレたら目的達成みたいな気分にはなれないんです。
ぶるう浪漫:紳士ぶってる?
スケベガオ:そうじゃなくて、あまり器用な方じゃないから、なんどかヤらないと、それなりの満足を与えてあげられない。ていうか、自信がないんですよ。
ぶるう浪漫:ま、いいか。今回は、それなりのノウハウも盛り込まれた記事になっているしね。
スケベガオ:お便りを頂きまして、自慢話はいらない、ノウハウを教えろ、と。
ぶるう浪漫:もっともです。そのメールは管理人の私に届き、スケベガオさんに転送したものです。
スケベガオ:だから、心がけました。
ぶるう浪漫:結構結構……。ま、それはいいとして、会うまでに随分、手間がかかってますね。
スケベガオ:そうですね。
ぶるう浪漫:そもそも、ホームページ作って、その読者サンとって話でしょう? それって、誰でも出来ることではないですよね?
スケベガオ:いや、もうそんな時代ではないでしょう? ブログとか、誰でも、作れるじゃないですか。ミクシ○やってる人だって多いし。僕は未経験ですが、ツイッターなんてのもあるしね。
ぶるう浪漫:出会い系だけでは、期待薄ですか?
スケベガオ:実力者なら、それも有かもしれませんが……。
ぶるう浪漫:ところで、ひとつ疑問なんですが。
スケベガオ:なんでしょう?
ぶるう浪漫:以前の雪チャンもそうですけど、蝶チャン、いきなりお泊りでのデートでしょう? ここまでの決意って、できるものなんですかね? メッセージのやりとりで人柄とかわかってても、外見で「生理的にダメ!」なんてこともあるはずだし。
スケベガオ:それ、僕も彼女に聞きました。写メのやりとりしたわけじゃないし、雪チャンのときと違って、旅先で最終電車で、だから、もう逃げ場もない。
ぶるう浪漫:ですよね?
スケベガオ:だから、「もし、とんでもない人だったら、どうするつもりだったの?」って。
ぶるう浪漫:うんうん。で、彼女は、なんと?
スケベガオ:「そんなことありえない」って。ていうか、考えもしなかったって感じでしたね。十分、メールでやりとりしてるから、ってことでしょうね。
ぶるう浪漫:なるほど……。例えば会ってみたら、服もボロボロ、髪はボサボサ、臭いプンプンで不潔極まりない、という想定もアリでしょうが、これまでの文面のやりとりで、そんな非常識な人ではないと確信できた、という所でしょうかね。
スケベガオ:逆に言えば、そこまで確信できないと、女性は会ってくれませんよ、ということなのかもしれません。
ぶるう浪漫:ああ、きっと、そうなんでしょう。それに、スケベガオさんだって、会ってガッカリとか、生理的に受け付けないとか、そんなこと考えなかったんですか? と、今、質問させていただきましょう。
スケベガオ:考えなかったですね。彼女には、恋人では無いようでしたけれど、エッチもありの、ステキな男性の知り合いがいるようですし、そんな女性が変な人なわけないでしょう。
ぶるう浪漫:そっか。どんな人と普段、付き合っているとか、そういう情報をメールで得つつ、相手の人間像を想像していく。少なくとも、とんでも無い人ではない、と確信していく。そういうことかもしれませんね。


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