ネットナンパ師“スケベガオ”の
今宵のベッドはキミと共に

【2】 こうなりゃヤラずに帰れません


 サクラばかりでちっとも出会えない出会い系で、ようやく出会った彼女は、「海、28歳、処女、焦っています」のプロフィール。
 とんでも女かもしれないとビビリながらも、それでもフェラ友達まではいるとのことなので、全く男に相手にされていないわけではなさそうだ。覚悟を決めて、いざ、ご対面。

 そこで待っていた事実は……。容姿はほどほどだけれど、極端に無口で、一緒にいるだけでどうにも気詰まりな女性だった。

 食事を終えた我々だったが、さて、これから、どうするか?
 ここでサヨナラしたんじゃ、次はない。
 無口だろうがナンだろうが、ヤッてしまえばこっちのもの。フェラ友達はいるのだから、免疫ゼロではなかろう。

 そして、処女。
 自分好みの女性に仕上げることだって夢ではないのだ。

 フェラ友達との定番の場所はカラオケBOXだというので、僕も海ちゃんを伴って、一軒の店へ。さらにアルコールを摂取させて、1〜2曲歌わせれば、気分も盛り上がる……かもしれない。

 しかし、そんなささやかな望みも無残に打ち砕かれた。
「どんな曲なら歌えるの?」の返答は「谷山浩子」だったからだ。

 多くの人は、言うだろう。「誰、それ?」って。でも、幸か不幸か僕は知っていた。なにしろ、ライブまで行って生で聴いている。
 そして、盛り上がるような歌じゃないことを、よう〜く知っていた。
 飲んでわめいて明るくノーリノリな曲なんかじゃないし、かといって、めっちゃ雰囲気のあるラブバラードというわけでもない。じゃあ、どんな歌かというと、風変わりで独特の世界観を持ったメロディーと歌詞、そして要求される歌唱力。
 俺に歌唱力なんか要求されても困るのだ〜。

 とにかく、「カントリーガール」「てんぷらさんらいず」「サーカス」(※you tube参照)などを入れて、でも、結局、唄うのは僕だけなのだ。
 2人の間に流れる空気は、盛り上がらず、熱くもならず、でもこうなったら仕方ない。谷山浩子ばかり唄ってるわけにはいかないし、彼女を優しくゆっくり抱きしめて、顎に指をかけて伏せた顔を起こし、そっと、キス。

 自然に絡まりあう、舌と舌。

「触れる?」と、彼女の手をとって股間に導くが、別に拒絶反応はない。
 こうなりゃフェラさせるしかない。
 モノを出して、「口で、シテ?」と頼むと、海ちゃんは濡れた唇を開き、そっと咥えるのだった。

 フェラ友達がいるだけのことはある。
 ねちっこいフェラで時間をかけて、ちゃあんと射精に導いてくれた。もちろん、ゴックン。

 その海ちゃんと合体できたのは、4度目のデートだった。
 食事をしてはカラオケBOXで谷山浩子を唄い、フェラで射精、そんなデートばかり続けていられない。4度目はラブホの前で「恋人でもないのに、やっぱりこんなこと、イケナイ……」と、あとづざりする彼女の手を引き、「どうしてもイヤだったら、しないから」と連れ込んだ。

 当然、「どうしてもイヤ」だなんぞとは言わせない。拒否反応に引いては押し、引いては押しを繰り返す。

 そして、ついに、挿入……。
 やっぱり「どうしてもイヤだったらすぐ抜くから」なんぞと言っておく。

 処女を相手に最初からガンガン飛ばす、なんてことはもちろんいたしません。ゆっくり、優しく、じっくりと……。
 なにしろ初体験。
 海ちゃんに「ゴムつけて」なんて言う余裕があろうはずもなく、ナマ……。

 最初はほんの少し痛がったけれど、止めては押し、止めては押しの繰り返しで、絶対に抜かずに、前進あるのみ。
 奥まで到達したら、少しだけ引いて、そのまま停止。まるでじっくりと身体を馴染ませるかのように……。

 そして、いよいよ、ピストンだ。もちろん、ゆっくり。動いては休んでも「休んで」も忘れない。
 やがて、そこそこのスピードでも平気になってくる。

 なんと言っても28歳だ。妄想だってさんざんしたことがあるだろうし、オナニーの経験だってあるに違いない。ヤリ目的の出会い系で知り合ったんだから、片方ではビビッたり戸惑ったりしていても、もう片方では覚悟だってできているはず。
 それなりに心も身体も準備ができていたと言っていいだろう。

 で、たっぷり味あわせて頂きました。処女ちゃんをそれなりのところまで導くわけだから、たっぷり味あわざるを得なかった、と言うべきか?(つづく)


ぶるう浪漫ちゃったいましたね(笑)
スケベガオええ、とうとう、やっちゃいました。
ぶるう浪漫とうとう? 案外サッサとやっちゃったような印象を受けますが……。
スケベガオいや、4回目のデートの時って、書いてるでしょ?
ぶるう浪漫ああ、そうですね。実質、時間の流れとして、どれくらいかかったんですか?
スケベガオ2ヶ月くらいかなあ〜。(遠い目……)
ぶるう浪漫結構かかってますね。頻繁に次から次へ会ったわけじゃないんですね。
スケベガオそうです。そもそも、2回目があるかどうかわからなかったんです。口内発射はしましたが、全体として気詰まりな時間が流れてましたし、正直、エッチな方へでも持っていかなくちゃ、どうしていいかわかんない、くらいでしたね。
ぶるう浪漫それじゃあまるで、気詰まりでなかったら、エッチしなくても良かった、みたいに聞こえますが?
スケベガオいや、マジで、そうですよ。楽しく愉快な時間を過せたら、必ずしもエッチする必要はないし、無理して一発やって気まずくなったら、次回以降がないでしょう? それくらいなら、ゆっくり育てて、長い付き合いにした方がいいじゃないですか。
ぶるう浪漫ゆっくり育てて……? それで、4回目にヤッちゃうんですね?
スケベガオまたもう、そういう言い方をする……(怒)。
ぶるう浪漫あ、いや、ごめんなさい。謝ります。帰らないで下さい……。
スケベガオまあ、いいですけどね。4回目にヤッたことには変わりはないですから。でも、まあ、これくらいが頃合だったんだと思いますよ。
ぶるう浪漫元々が、ヤリ目的で、出会い系で知り合ったわけですからね。
スケベガオそうです、そうです。何事にも、頃合とか見極めが大切だと思います。
ぶるう浪漫なるほど。例えば?
スケベガオ十分な経験があって、しかもヤリたくてしょうがない子だったら、1回目からヤるべきでしょう? 会って速攻でラブホへ、なんてのも当然、ありだと思うんです。でも、そうじゃない子もいますから。いずれエッチも、というのは当然考えているけれど、最初からはイヤ、まずは相手をある程度知り、仲良しになるところから楽しみたいって子だったら、「今日はこれくらいまでかな」って見極めが大切だと思います。
ぶるう浪漫見極めに失敗したことって、あるんですか?
スケベガオ今のところ、それはありません。出会い系では、実際に出会うまでには何度も失敗しましたけれど、会って期待通りにならなかった、ということはないですね。会うまでのメールのやりとりっていうのが、リアルでいう「お互いを知る期間」に相当していたのでしょう。メールでどこまで「心が通じた」と相手が思うかによって、会ってデートして、どのくらいでどの段階まで進むか、これを見極めるのが大切だと思います。
ぶるう浪漫今回は4回目のデートでエッチまで行ったわけですが、今後、「会ってからエッチするまで」の様々なパターンを紹介してくださる、というわけですね。これは読者にとっては、とても参考になります。
スケベガオ……、いやその、すいません。4回もかかったのは、この時だけで、あとは全て会った日にエッチしています……。
ぶるう浪漫はあ? じゃあ、頃合とか見極めとか、関係ないじゃないですか!
スケベガオでも、会って、話をして、ヤラずに、それっきり会うことも無いってパターンもありますが。
ぶるう浪漫それって、ますます参考にならないんじゃ……
スケベガオいやまあ、失敗は成功の元ですし……。


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